お疲れ様です。ワタナベです。
今日は、「国の特徴シリーズ」の第二弾です!
イギリスについて書いた前回の記事はこちら
さて、あなたはアメリカのファッションについてどんなイメージがありますでしょうか。
アメリカ=アメカジ=「無骨」「頑丈」「機能性が高い」「少し野暮ったい」
といったイメージを持って方も多いと思います。
そういったイメージを持つ一方、また違った側面を持つのがアメリカのファッションです。
こうしたアメリカのファッションには歴史が深く関わっています。
では、アメリカの歴史から見ていきましょう。
アメリカの歴史
アメリカのファッションを語る上で外せない二つの出来事があります。
それは
「独立」と「戦争」です。
イギリスからの独立
アメリカのファッションは
「イギリス文化をベースに、イギリスに反抗する」
という特徴があります。
1776年、イギリスに統治されていたアメリカが独立します。
長年、統治されていたアメリカはイギリスの文化に色濃く影響を受けている一方で、
イギリスに対して、強い反抗心を持ちます。
例えばネクタイの柄です。
アメリカ発祥の「レップタイ」を例に説明します。
イギリスを代表する「レジメンタルタイ」はいわゆる「ストライプ柄」です。

こちらは、イギリスを代表する「ダンヒル」のネクタイです。
ご覧の通り、「ノの字」の方向に線が入っています。
逆に、アメリカの「レップタイ」は

ご覧の通り、「逆ノの字」ですね。
こういった細かいディテールで「イギリスからの独立」を表現しています。
二度の世界大戦
そして、20世紀前半。二度の世界大戦に勝利したアメリカは、
軍事力・経済力ともに世界のトップになります。
豊かになったアメリカは、さらに豊かになるために「効率」を求めます。
より効率的に、様々な体型の人が着れるように
「ゆとりのあるサイズ感の既製品」を大量に生産するようになります。
こういった歴史がアメリカのファッションを形作っていきます。
アメリカを代表する文化
歴史も大切ですが、その中で生きた人々が作り出した「カルチャー」もまた、学ぶと面白いです。
アメリカファッションを作り出した文化を二つ紹介いたします。
アイビー・リーグ
アイビー・リーグ(Ivy League)とはアメリカの有名大学8校の総称です。
・ハーバード大学
・コロンビア大学
・コーネル大学
・ブラウン大学
・ペンシルベニア大学
・イェール大学
・プリンストン大学
・ダートマス大学
どの学校もアメリカではトップクラスの難関校とされていて、
アメリカの将来を担うエリートが通う学校とされています。
洒落の効いたエリートの卵たちは、自分たちの「チープシック」に装っていました。
チープ・シックとは
「機能的で着やすくしかも美しい服をベーシックにしながら、クラシックな服を基本と実用をかねて取り込み、本物だけを厳しく選び抜き、その本物をいつまでも長く着続ける」
「チープ・シック」訳者 片岡 義男
と、片岡義男さんはおっしゃっています。
「エリートゆえに、高い服を着ない」
この思想は今でも様々なアイテムの細部に宿っています。
例えば、段返り3つボタンのスーツ。
今では一般的なスタイルですが、元々はアイビー・リーガーたちによって作られました。
流行遅れになり、安くなった3つボタンのスーツを折り返し、2つボタンにしたのが始まりだと言われています。
このように、アイビー・リーグの学生は、知識や体力だけでなく、ファッションリーダーとしての側面も持っていました。
ビート・ジェネレーション
もう一つ紹介しなければならない人たちは「ビート・ジェネレーション」です。

ビート・ジェネレーション(以下、ビート)は50年代アメリカの小説家集団で、
村上春樹などの小説家や、
ジョン・レノン(The Beatles)やボブ・ディランといったミュージシャン、
ヒッピー文化に色濃く影響を与えました。
他にも、ヒップホップなどのストリート文化にも影響を与えたと言われています。
ビートの中心人物である「ジャック・ケルアック」はアイビー・リーグのコロンビア大学を中退しています。
エリートの一員であったケルアックは、当時のアメリカに嫌気がさし、自らエリートをやめる選択をします。
そこで書いたのが『オン・ザ・ロード(On The Road)』という作品です。
アイビーファッションに反抗するため、ビートは髪を伸ばし、労働着をきます。
チャンピオンのスウェットにリーバイスのデニムを履き、小説を書きながら生きる選択をするのです。
アメリカンカジュアルの源流を作ったのはビートだといって過言ではないでしょう。
アメリカを代表するブランド
それでは、最後にアメリカを代表するブランドを3つほど紹介いたします。
ブルックスブラザーズ

ブルックスブラザーズは言わずと知れたアメリカの老舗ブランド。
アメリカン・トラッド、いわゆるアメトラの代表ブランドです。
アメリカ法人はコロナの影響もあり、経営破綻をしてしまいましたが
日本法人は経営を行なっています!
ブルックスブラザーズのはボタンダウンシャツやレップタイを発明するなど、
アメリカとともに発展してきたブランドと言えます。

ブルックスブラザーズの大定番「紺ブレザー」。
羊の金ボタンが最高ですね。
ボタンダウンシャツにレップタイと合わせて、アイビーリーガーの気持ちを味わってみましょう。
チャンピオン

チャンピオンは日本でも言わずと知れた有名ブランド。
最近は若い人たちも着ていますし、説明不要ですよね。
チャンピオンのおすすめ定番品は「T1011(ティーテンイレブン」
1930年代に誕生したこのTシャツは学校の体操着として採用されていたこともあります。
ビッグシルエットにラグランスリーブのこのアイテムは
夏場に一枚で着ることも、インナーとしても大活躍します。
リーバイス

リーバイスも説明不要ですよね。
ゴールドラッシュの時に誕生した「ジーンズ」は今でも多くの人に履かれています。
リーバイスの大大大定番といえば「501」ですね。
オススメの履きかたは、リジッドを買って、一から育てていく履きかた。
ちなみに僕は、自分の形にフィットさせるために、リーバイスを履きながらお風呂に入ったりしていました。
リーバイスについての詳しい記事はこちら
まとめ
アメリカファッションのバックグラウンドを要約すると
・「独立」と「戦争」がキーワードとなっている。 ・「アイビー・リーグ」と「ビート・ジェネレーション」という2つの文化が存在する。
と言えます。
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